英語を自分から勉強した人の大半は知っていることだが、英語にはロマンス語やギリシャ語などの語彙が音訳借用(音借用 翻訳せずにそのまま使うこと 日本語ならパーティなどの所謂外来語)語が非常に多い。ゲルマン諸語のうち断突で一位である。
これは、イギリスの民がノルマン人によって数百年支配された結果、彼らのロマンス語系統彙が本来のゲルマン語彙を塗り替えたゆえである。勿論全てではない。
そして、その英語に侵入したロマンス語系の語彙を排し、ゲルマン語のみで言語を成立させたものは、Anglish と呼ばれている。
(Anglishの呼ばれている試みがあると理解しても良い)
Anglishの単語
以下、Anglishの単語例を挙げる。
Famous → nameknown
(Famousはラテン語のfamosus fāma+ōsus)由来。
Beautiful → Sheen
(Fulはゲルマン語だが、beautyはロマンス語由来である。混種語)
Actor → Showplyaer
(ドイツ語のSchauspieler を英語風にしている)
People → Folk
Peace → Frith
等々、枚挙にいとまがない。
なお、これらAnglishの単語は周辺のゲルマン語彙を大いに参考にして造語されている。
もし日本語にAnglishのような純化が発生したら
日本は歴史上、言語純化が大規模に発生したことはない。明治時代の西洋語翻訳借用も、専ら漢語を用いた。
しかし、日本語も和語による純化は原理上可能である。
県 → あがた
天気 → 空催い
心配→ くばりごころ(心配は元々 こころくばり と呼んでいた、そのまま戻しても良いのだが、それだと現代日本語での「心配シンパイ」の意味合いを出せないので、くばりごころ)
折角→つのおり
有耶無耶→ありやなしや
残業→いのこりしごと
等々。私の造語力は大したことがないのであまり詩的ではないが、未来の有志諸君に日本語版のAnglish計画を託そう。